先日アップした全天球パノラマ星景、結構面白いですが、なんせ初めてで背景の明るさにムラがあったりで今一なデキでした。が、色々試してみるうちに、綺麗に仕上げるコツが大分つかめてきました。

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先日の記事のより、背景の明るさのムラなど、かなり改善し、当夜の星空の雰囲気に近づいたかなと思います。

基本的な方法はCAPAカメラネットの記事http://capacamera.net/special/panorama/を参考にしましたが、星景写真に特有なこともありますので、これまでで気づいたことを含め、私がやった方法を参考までに書いて見たいと思います。

1. 元画像の撮り方
使ったレンズはSigma 15mm F2.8 Diagonal Fisheye、カメラはNikon D600です。

架台は昔から持っていたジッツオの三脚と雲台ですが、カメラを縦位置に固定するためエツミの縦位置L型ブラケットを使いました。
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もちろんパノラマ専用の架台も売られてますが、結構値段がします。近距離の被写体でパノラマ撮影をする場合、レンズを回転しても視差を生じないノーパララックスポイントで回転する必要があるのでそのような専用架台が必要ですが、星景のように遠方の被写体だけならこのような単純な架台でも問題ないです。

全方位カバーするため、まずカメラを縦位置で水平に向けて、水平方向に60度づつ、ぐるりと6コマ、さらに天頂に向けて1コマ撮りました。

あと露出時間、絞り、ホワイトバランスなどの撮影条件は固定しときます。今回は露出30秒、絞りF2.8、ISO5000、wb 5000K、RAWで撮影しました。

2. パノラマ画像の作成

全方位動画の作成には、まず、正距円筒図法(Equirectangular)という形式でのパノラマ画像を作る必要があります。

撮影したRAW画像を、Lightroom でコントラストや明るさ、周辺減光などを適当に補正し、TIFFやJPEG に書き出します。この時点では最終的な仕上がりはわからないのですが、後で全体を見ながら修正できるので、補正は大体でいいです。

パノラマ画像の作成には、PTGuiというソフトを使っています。Proバージョンではない、廉価版のほうです。Proバージョンは2つの画像の重なり合いの部分でどちらの画像を使うか選択できるMask機能などがついており、便利そうですが、高いのととりあえず必要なさそうなので、廉価版を使っています。Load Imagesボタンをクリックして、tiffの元画像を読み込みます。この時レンズの情報も読み込まれます。
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写真が横になっているとうまくつながらないので、右横の回転ボタンを押して、縦位置にします。
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Alignmentボタンを押すと、写真同士のつながりが自動的に計算され、結果はPanorama Editor 画面に表示されます。
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大概一発でつながり、自動的に正距円筒図法が選ばれますが、もしうまくつながってなくても、Control Pointを指定すればうまくつなげることができます。隣り合う画像で同じ恒星をクリックして指定し、再びAlignmentボタンをクリックします。
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うまくつながったら、Panorama Editor画面でProjectionからCircular Fisheyeを選択し、画像をドラッグすると、円形写野画像になります。これで見ると、どの部分がムラになっているかわかります。
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ここがPTGuiの便利なところなのですが、PTGuiを開いたままで、元画像をLightroomやPhotoshopで処理し上書き保存すると、PTGuiが元画像が更新されたことを自動で認識し、変更がPanorama Editorの画像に即座に反映されます。こうやって少しづつ修正を進めて、全天にわたって明るさの段差やムラを除いていきます。
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この状態でProjectionをEquirectangularに戻し、Alignmentし直します。
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最後にCreate Panorama画面に行き、画像フォーマットや保存場所を指定し、Create Panoramaボタンを押すと、正距円筒図法でのパノラマ画像が保存されます。
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必要に応じて出力されたパノラマ画像をさらにPhotoshopなどで加工します(車のナンバープレートが写っていたので消しました)。

3. Flash形式のパノラマ動画の作り方

次にPano2VRというソフトを使います。4.5.3というバージョンを使ってます。

まず、先ほど作ったパノラマ画像を読み込みます。「入力を選択」をクリックし、ファイルを選びます。種類のところはEquirectangular(正距円筒)を選びます。
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次に、右の出力のところで、出力フォーマットをFlashにし、追加ボタンをクリックします。そうすると、Flash出力画面が出ます。
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Flash出力の「設定」のところで、各パラメータを入力します。立方体設定は画像の解像度を決めるところですが、この例の設定でFlashの本体のファイルサイズが3~4Mbくらいになります。スキンというのは、Flashムービー画面の下のほうに現れる移動や拡大のボタンの設定のことですが、これも適当に選んでやります。自分でカスタマイズすることもできるようです。

出力ファイルはどこか適当な場所にフォルダを作って、そこに保存されるようにします。なお、ファイル名は最終的にウエブサイトにアップするなら、アップロード可能なファイル名規則(英数字のみ、スペースなし、あと使ってはいけない文字があります)に従って付ける必要があります。

このソフトはウエブサイト用のHTML書類も生成してくれるので、その設定をしてやります。「テンプレート」をfullscreen.ggtにすると、ウインドウの横幅いっぱいに表示されます。「出力ファイル」は、さっきの「設定」のときに作成したのと同じフォルダにします(これウエブサイトにアップする際、重要です)。
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こうして「OK」ボタンを押すと、処理が始まり、プラウザが勝手に開きパノラマ動画が表示されます。さっきのフォルダには3つのファイルが保存されています。自分で見るだけなら、HTMLファイルをクリックすれば、プラウザで見ることができます。
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ウエブにアップするときは、この3つのファイルをウエブ上の同じフォルダにアップロードします。
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観望会などの記録撮影などのほかに、色々応用できそうです。ガイド撮影と組み合わせて、全方位の星野写真を撮ったり。ウユニ湖の水面上やオーストラリアのピナクルズなんかで撮ってみたらすごいのが撮れそうですね(おいそれと行けませんが)。どなたか行かれる方試してみませんか?